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携帯のアラームが鳴った。
何回も解除しているのに鳴り止まない。
それもそのはず、私はまだ夢の中にいた。
「眠い」
頑張って起き上がった。
寒いのでヒーターをつけにいった。
そのときだった。
ブン!!
何かが背後を横切った。
寝ぼけていた私が振り返ると、そこには。
金属のつい立が倒れていた。
全長3m くらい。
私の部屋は幸か不幸か狭いので、ベッドに上手くもたれかかった。
冬なので布団がフカフカで音もたいしてしなかったが、床に倒れていたら大騒音であった。
しかも、そのつい立には大きめの鏡がかかっていた。
布団キャッチにより割れずに済んだ。
何より、あと一歩後ろにいたら間違いなく怪我をしていただろう。
あと一秒でも遅くベッドの中に寝転んでいたら、など思うと。
寝ぼけながら私は思った。
「普段の行いが良いからだな」
いま思い返すと、「いやいや、どんな理由やねん」とエセ関西弁で突っ込みたくなる。
ただ、運が良かったのは間違いない。
何かが私を起こしてくれたのかもしれない。
起こしてくれたのは携帯のアラームだったが、今日はあまりにも眠すぎて全然起きれなかった。
何かが守ってくれたのかもしれない。
もしそうだとしたら、なかなか大変だっただろう。
倒れそうになっているつい立を支えながら。
「早く起きろやボケええ」
とかなっていたのであろうか。
だとしたらなかなか面白い。
ありがとう。
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こんな妄想もあながち間違っていないのかもしれません。
なんだかんだで、今日も無事に生きれていることに感謝です。